アンギュラ玉軸受 - アンギュラボールベアリング
接触角をもつアンギュラ玉軸受は、高精度・高速回転を必要とする用途に適し、合成荷重を受けることができます。
単列軸受はラジアル荷重と一方向のアキシアル荷重を負荷できます。
組み合わせや、複列タイプを用いることで両方向のアキシアル荷重を負荷させることも可能です。
※組み合わせ方法により異なります。
接触角をもつアンギュラ玉軸受は、高精度・高速回転を必要とする用途に適し、合成荷重を受けることができます。
単列軸受はラジアル荷重と一方向のアキシアル荷重を負荷できます。
組み合わせや、複列タイプを用いることで両方向のアキシアル荷重を負荷させることも可能です。
※組み合わせ方法により異なります。
接触角は15°、30°、40°を標準としており、それぞれ補助記号「C」、「A(省略)」、「B」を付けています。
接触角が小さいほど高速回転に適し、大きいほどアキシアル負荷能力が増します。
アンギュラ玉軸受は、軸受の剛性や回転精度を高めるために、予圧を与えて使用する場合が多いです。
工作機械主軸などに使用される5級以上の高精度組合せアンギュラ玉軸受に対しては、微予圧(S)、軽予圧(L)、中予圧(M)、重予圧(H)の4種類の標準予圧量を設定しています。
金型でプレス成型した保持器。
金属(黄銅または鉄)または樹脂材料を機械加工で削り出した高精度の保持器。打抜き保持器よりも、より高精度・高速回転が必要な用途に適しています。
単列アンギュラ玉軸受にラジアル荷重がかかると軸方向分力が生じるので、2個を対向させるか、2個以上を組合せて使用します。
組み合わせ方によって負荷能力が異なるため、荷重条件によって組み合わせ方を検討します。
外輪の背面どおしを近接させて、2個の単列アンギュラ玉軸受を取り付ける配列。モーメントがかかる場合に適しています。内輪を締め付けて適切な予圧を与えます。
外輪の正面どおしを近接させて、2個の単列アンギュラ玉軸受を取り付ける配列。モーメントを支える能力は背面組合せ形と比べて劣ります。外輪を締め付けて適切な予圧を与えます。
1個の外輪の背面にもう1個の外輪の正面を近接させて、2個の単列アンギュラ玉軸受を並べて取り付ける配列です。一方向の大きなアキシアル荷重を受けることに適しています。
単列アンギュラ玉軸受を背面組合せとし、内輪・外輪をそれぞれ一体化した構造のベアリングです。
両方向のアキシアル荷重を受ける為には、単列アンギュラ玉軸受の場合は、2個以上を組合せて仕様する必要がありますが、複列アンギュラ玉軸受は,ひとつの軸受で両方向のアキシアル荷重を受けることが出来ます。
組み合わせ方によって負荷能力が異なるため、荷重条件によって組み合わせ方を検討します。
軸受の組立時に玉を入れる溝が外輪の取り付けられており、その溝がない軌道側で主な荷重を受けるよう取付けに注意する必要があります。
玉を入れる溝が外輪の取り付けられていません。シールド及びシール付きの軸受形式もあります。
内輪を二つに分離し、35°の接触角を持たせた構造の軸受を標準としており、純アキシアル荷重又はアキシアル荷重の大きい合成荷重がかかる用途に適しています。
この軸受1個で両方向のアキシアル荷重とある程度のラジアル荷重を負荷できます。このことから、正面組合せ又は背面組合せのアンギュラ玉軸受と置き換えることがでます。
軌道輪と転動体とは、アキシアル荷重の方向によって、左右いずれかの接触角線上の2点で接触します。
4点接触玉軸受をご使用の際は、軸受にかかる荷重などの使用条件を十分に検討する必要があるので、JTEKTにご相談ください。
外輪及び内輪に特殊な軌道形状をもち、この軸受1個で両方向のアキシアル荷重とある程度のラジアル軸受を受けることができます。軌道輪と玉とは、アキシアル荷重のかかる方向によって、左右いずれかの接触角線上の2点で接触します。
内輪を左右二つに分割して玉数を増加しています。大きな荷重を支えることに優れます。
外輪を左右二つに分割して玉数を増加しています。大きな荷重を支えることに優れます。
銅合金もみ抜き保持器
2輪車の変速装置、2輪車用ドライブシャフトのピニオン側、4輪車のステアリング、ミッションなど。
標準シリーズ品は「JIS B 1512」に準じている。
一般的なはめあいを表に示す。
軽又は中予圧で使用する高精度組合せ軸受け(5級、4級)の推奨はめあいは、次の表を参照ください。参照:推奨はめあい(表11-3)
※注
工作機械用の場合は、合成樹脂もみ抜き保持器(FT)を使用することが多い。
その他、用途に応じてポリアミド成形保持器も使用する。
4点接触玉軸受は銅合金もみ抜き保持器を標準としている。
単列:0.0006 rad(2'),複列・組合せ:許容できない。
〔注〕
アンギュラ玉軸受は運転中の軸受荷重が小さくなり過ぎたり、組合せ軸受において、ラジアル荷重に対するアキシアル荷重の比率が寸法表に記載したe値を超えると(Fa/Fr>e)、玉と軌道との間で滑りを生じ、スミアリングを起こす恐れがある。
このような荷重条件で使用する際はJTEKTにご相談ください。
ベアリングの寸法から製品を絞込み、技術計算ツールやCAD図のダウンロードをご利用いただけます。